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【北海道ゴーカート事故】加害者11歳女児の責任はどうなる?親が賠償?誓約書の有無や法的拘束力は

北海道ゴーカート事故のイベント画像

北海道で行われたイベント「函館地区オールトヨタクルマファンFES」にて、11歳女児が運転していたゴーカートが暴走する事故が発生しました。

加害者が11歳の少女ということで、賠償等の責任を誰が負うことになるのかが話題になっています。

親が賠償をするのか、それとも主催者の会社に責任がいくのか、それとも誰も責任を負う必要がないのか…

この記事では、北海道のゴーカート事故の責任問題に関する情報をお届けしていきます。

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北海道ゴーカート事故の主催者はトヨタ系列の4社!会社の責任はどうなる?北海道・道南の森町で行われたイベント「函館地区オールトヨタクルマファンFES」にて、11歳の女の子が運転していたゴーカートが子どもたちの...

【北海道ゴーカート事故】加害者11歳女児の責任はどうなる?親が賠償?

2022年9月18日に北海道・道南の森町で行われたイベント「函館地区オールトヨタクルマファンFES」にて、11歳の女児が運転していたゴーカートが子どもたちのグループに突っ込む事故が発生しました。

当時、女児が運転していたゴーカートは時速40キロほどで直進しコースの外に飛び出し、コース外にいた1歳〜4歳の子ども4人と大人1人のグループに突っ込んだとされています。

事故の原因は、アクセルとブレーキの踏み間違いと報道されています。

現在警察が詳しい状況を調べている最中ですが、今後加害者となってしまった女児が責任を負うことはあるのでしょうか?

加害者が未成年=法的な責任は親が負うことがほとんど

親子の画像民法では、事理弁識能力や責任能力のない未成年者を保護するためにこんな規定があります。

民法第712条

未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。

未成年は、事件や事故を起こしても基本的には刑事責任や民事責任を負うことができないという考え方です。

子どもには責任能力がなく、本人は損害賠償義務を負うことができませんので、代わりに監督者である親が責任を負うこととなります。

こうした事故はケースごとに結果が異なることがありますが、被害者の親が加害者家族を相手に訴訟などを起こした場合は責任が発生する可能性があるかもしれません。

ただ、今回のケースですと、加害者家族が主催者会社やゴーカートの車を作っているメーカーに責任を追求するなど、加害者同士で裁判等での争いが起こることも考えられます。

加害者女児に責任能力があるかどうか

事理弁識能力、責任能力が備わるのは、一般的に12歳ごろといわれています。

これまでの判例として、12歳前後の子供が起こした自動車事故で本人の責任能力が認められたケース・認められなかったケース両方が存在します。

判例として、昭和62年の京都地裁の判決で、ワンマンバスから降車中の被害者に11歳の加害者が自転車で追突した事故について、加害者本人には責任能力は認められず、親権者の監督者義務違反として損害賠償請求が認められました。

引用:交通事故弁護士相談Cafe

もう一つの判例として、13歳の加害者がブレーキをかけないで自転車を走行し、交差点でほかの自転車に衝突してしまった事件で、加害者に責任能力は認められつつも、両親の監督者義務違反も認められ、両親への損害賠償請求が認められました。中学生は少し大きくなったとはいえまだ親がきちんと守り指導しなければならない年頃ですので、納得の判決であるともいえます。

引用:交通事故弁護士相談Cafe

ただ、いずれも親権者の監督者義務違反として損害賠償請求が認められています。

今回の加害者女児の年齢は11歳なので、本人に責任能力があるのかは個別の判断となるため現段階ではなんとも言えませんが、損害賠償は親に請求がいく可能性が高そうですね。

交通事故なら親に賠償責任義務なしだが…

交通事故では、基本的に加害者の家族が損害賠償責任を負うことはありません。

交通事故によって民事上発生する負債は、「不法行為にもとづく損害賠償義務」ですが、損害賠償は、不法行為を行った本人に発生する責任であるため、事故を起こしていない家族には無関係です。

しかし、子どもが自転車事故を起こした場合などは、親の責任が問われる可能性が高いとされています。

ただ、今回のケースは「交通事故」に該当するのかというと難しいラインです。

舞台がイベント会場の体験コーナーの一種ですので、道路で起こる事故などとは責任の所在が変わってくる可能性があります。

【北海道ゴーカート事故】主催者会社にも責任?

北海道ゴーカート事故画像引用:北海道新聞

今回のゴーカート事故について、警察は主催者側の安全対策に問題がなかったかなどを調査しています。

当時の会場は、時速40キロも出るゴーカート(レーシングカート)を使用する場所に保護ブロックを置かず、カラーコーンで仕切るのみという状態だったようです。

もし安全対策がしっかりとしていれば、このような悲惨な事故は起こらなかった可能性は高いですよね。

今後、警察の捜査等で安全対策が不十分と認められた場合は、主催者会社は業務上過失致死傷罪に問われることとなるでしょう。

北海道ゴーカート事故のイベント画像
北海道ゴーカート事故の主催者はトヨタ系列の4社!会社の責任はどうなる?北海道・道南の森町で行われたイベント「函館地区オールトヨタクルマファンFES」にて、11歳の女の子が運転していたゴーカートが子どもたちの...

【北海道ゴーカート事故】誓約書の有無や法的拘束力は?

誓約書があったら加害者側に責任?

誓約書の画像現在、ネット上ではゴーカートのイベントに参加するにあたり誓約書が交わされていたのかが話題となっています。

一般的に、危険性があるイベントでは誓約書が交わされることがあります。

レーシングカーの運転などがあるイベントでは、他の走行者との接触事故等が起こる可能性があります。

そのため、

  • 事故が発生した場合は走行者間で解決し賠償する
  • 事故が発生しても主催者への賠償や責任追求は行わない

等の項目が記載された誓約書が交わされることも。

今回の北海道のイベントで誓約書が交わされたという情報は入ってきていませんが、もし誓約書に同意をしていたのだとしたら主催者に責任追求を行うことはできないという考え方になります。

その場合は加害者女児や家族が責任を負うこととなります。

誓約書に法的拘束力はない?

誓約書の有無に焦点が当てられていますが、誓約書や念書そのものには法的な強制力はありません。

主催者には安全を確保する義務があるので、誓約書の存在があったとしても不法行為が免責されるものではありません。

一部の責任が免除される可能性はあるかもしれませんが、安全対策を怠っていい理由にはなりませんので、安全対策に不備があった場合は当然責任を追及されることとなります。