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【さんぽセル】キャリー型ランドセルが批判される理由とは?危険で禁止の可能性も?

さんぽセル,ランドセルキャリー画像

小学生が発案したキャリー型のランドセル「さんぽセル」

ランドセルをキャリーバッグのように使うことができ、重いランドセルを体感で90%軽くできるアイテムとして注文が殺到しています。

しかしながら、発売のニュースには1000件以上批判が殺到。ネット上でも商品への賛否が分かれているようです。

この現代で新しい商品には批判はつきものともいえますが、さんぽセルはなぜ批判されてしまっているのでしょうか?

今回は、キャリー型ランドセル「さんぽセル」が批判されている理由や、学校で禁止される可能性などをまとめてお届けしていきます。

【さんぽセル】キャリー型ランドセルに批判殺到?

キャリー型ランドセル「さんぽセル」とは?

さんぽセル,ランドセルキャリー画像引用:悟空のきもち

さんぽセルは、栃木県の小学生の双子と兄妹が中心となり、「悟空のきもちTHE LABO」(本社:大阪市福島区)とともに開発した商品。

「小学生による小学生のための製品」と呼ばれています。

さんぽセルの特徴
  • 国内すべての規格のランドセルに取りつけ可能
  • さんぽセル本体の重さは280g。
  • タイヤ部分は交換が可能
  • 価格は5,940円(税込)

既存の国内すべての規格のランドセルに取り付け可能な2本の棒を使って、ランドセルをいつでもキャリー化できるといったもの。

キャリー時の体感荷重はランドセル5kg時で体感「約500g」に軽減することができます。

さんぽセル,ランドセルキャリー画像引用:PR TIMES

現代は教科書が大型化している影響で、小学生が通学で背負う平均的なランドセルの重さは6kgというデータが出ています。

小学1年生の平均体重は20kgですので、体重60kgの大人に換算すると18kgの荷物に相当します。現代の小学生の多くが重いランドセルにより不調を抱え、健康被害として「ランドセル症候群」という言葉も生まれています。

こうした現代病の対策として開発されたさんぽセルは、2022年4月に発売されると注文が殺到。6月現在で3カ月待ちのヒット商品となりました。

「さんぽセル」発売ニュースに批判殺到

大ヒット商品となりかけているさんぽセルですが、Yahoo!ニュースで発売に関するニュースが掲載されると、大人たちから1000件を超える批判コメントが殺到しました。

さんぽセル批判コメントさんぽセル批判コメントさんぽセル批判コメントさんぽセル批判コメントさんぽセル批判コメント引用:PR TIMES

そんな批判に対抗するため、さんぽセル開発チームは2022年5月30日よりクラウドファンディングを開始。

集まった資金はさんぽセルの使用者が「友達用として配布」する、もしくは児童の健康を目指す活動団体などを通じて、さんぽセル通学を希望する児童に寄贈するための資金として活用するそうです。

【さんぽセル】キャリー型ランドセルが批判される理由とは?

発売開始のニュースに批判が殺到したさんぽセル。

キャリー型のランドセルに批判が集まった理由は何だったのでしょうか?

Yahoo!コメント等から多く集まっていた意見をまとめてみると…

  • キャリーバッグの危険性
  • 転んだ時に両手が開かない
  • 背中側を守れない
  • 防犯ブザーがすぐ押せない
  • 楽をすることで筋力が低下する心配

といった理由が目立っていました。

ただ、これらの理由はただの批判の材料の1つで、実際は現代の子供たちのアイデアを受け入れられない大人の思考が原因だと考えられます。

  • 自分たちの時代にはこんな便利な商品がなかった
  • 「小学生が開発した」と事実を受け入れられない
  • 子供が楽するのが許せない
  • 新しい発想を受け入れられない

という、自分たちの子供時代と違う状況を受け入れられない層が批判の声をあげているようです。

昔と現代ではそれこそランドセルの重さも違いますし、重いことを我慢するのが正義ではありません。

柔軟な現代の子供のアイデアを大人が潰すことにはなってほしくないですね。

【さんぽセル】キャリー型ランドセルは学校で禁止の可能性も?

批判が殺到したことでむしろ注目が集まっている状態のさんぽセルですが、キャリー型のランドセルの危険性を指摘する声が多いのも確かです。

キャスター付きのスーツケースなどの一般的なキャリーバッグは、何年も前から危険性が話題にあがってきました。

キャリーバッグの危険画像引用:中京テレビ

階段や坂でうっかり手を離した隙にバッグが転がってしまい、下の人にぶつかって怪我をさせてしまう、後ろに長く引きずったキャリーバッグで人を引いてしまったなど…キャスター付きのバッグで他人に怪我をさせて賠償責任を負ったケースも存在します。

商品仕様に危険性があれば、さんぽセル自体が学校で禁止される可能性も出てきます。

ただ、一派的なキャリーケースで事故が起きる状況(駅や人混み)と、登下校でさんぽセルを使う状況には違いもあります。

さんぽセルの場合は階段では背負い直すことも可能とされています。

こちらのツイートでは当記事に触れていただきました。

仮に危険性があったとしても、正しい使い方を注意書き等でアナウンスすることや商品の改善、親御さんの教育によってカバーすることも可能かと思われます。

商品が普及する前に「危険だから禁止!」とならないと良いですね…

また、一番の問題はランドセルが重いこと自体にありますので、教科書の電子化や「置き勉禁止」の校則の変更など、そもそも便利グッズを使わないでも快適に登下校ができる状況を目指して欲しいものです。