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山口県阿武町の給付金4630万円誤送金の経緯まとめ!なぜ誤振込が起こったのか原因も調査

山口県阿武町の画像

2022年4月から世間を騒がせた、山口県阿武町の給付金4630万返還拒否騒動

誤送金先の男性は逮捕されましたが、返還の目処は立っていない状況です。

今後も問題は長引くことが予想されていますが、

今さらだけど、経緯がよく分からない…

という方も多いかと思います。

この記事では、山口県阿武町の給付金4630万円誤送金の経緯や、誤振込の原因をわかりやすくまとめてお届けしていきます。

※進捗があり次第随時更新しています。

【わかりやすく】山口県阿武町の給付金4630万円誤送金の経緯まとめ【時系列で】

山口県阿武町でおきた給付金誤送金事件の経緯を時系列でまとめたものがこちら▼

山口県阿武町給付金誤送金事件経緯

4月8日:誤送金発生。同日中に町職員がミスに気づき、誤送金先の男性と住民の口座がある銀行に連絡。返還手続きのために町職員と男性で銀行へ出向こうとするも「今日は(手続きを)しない」と拒否。

4月15日:男性側の弁護士から町側に「近日中に返還の手続きをする」との連絡

4月15日:阿武町町長が誤送金事件の発表、お詫びの記者会見

4月21日:町職員が自宅を訪れると男性は「すでに入金されたお金は動かしている。もう元には戻せない。罪は償います」と主張

4月22日:「誤送金先の住民から返金を拒まれている」と発表

5月12日:町議会が招集され民事訴訟を起こすための議案が可決。不当利得返還を求めて提訴へ

5月16日:男性の担当弁護士は会見で、本人がお金を全額使い切っているとの認識を示した

5月17日:男性の担当弁護士が振り込まれた金について男性が「海外の複数のカジノサイトで使った」と話していることを明らかに。町は仮押さえ手続きへ

5月18日:山口県警は男性を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕

ここからは、経緯をひとつずつ詳しく説明していきたいと思います。

※進捗があり次第随時更新しています。

山口県阿武町で給付金4630万円が1世帯に誤送金される

阿武町役場引用:Googleストリートビュー

2022年4月8日、山口県阿武町にて新型コロナウイルス禍で実施した住民税非課税世帯への10万円の臨時特別給付金について、町が町内の全非課税世帯である463世帯分の給付金4630万円を1世帯に誤って振り込むミスが発生しました。

給付金を受け取ったのは、移住促進事業の特典期間で非課税世帯扱いとなっていた20代の世帯主(男性)。

担当の町職員は、振込手続きをした同日中にすぐにミスに気がつき、誤送金先の男性と受取口座がある銀行に連絡しました。

銀行のルール上、送金を取り消すには口座の名義人本人が直接銀行に出向いて手続きをする必要があります。

男性は同日午前に町側から説明を受け、当初返還の意思を示していたようで町職員と一緒に公用車で宇部市内にある取引銀行の支店に出向くことに。
しかし、玄関前で立ち止まり「今日は手続きしない」と話すと「後日、公文書を郵送してくれ」と求め、手続きを拒否しました。

そのため、この日は送金取り消しの手続きを行うことができませんでした。

男性弁護士から連絡・山口県阿武町町長が記者会見

送金ミスの発生から、阿武町は男性の母親の協力を得ながら交渉を続けていました。

すると、2022年4月15日に男性側の弁護士から

「近日中に母親立ち会いの下、返還の手続きを行うので日時が決まったら知らせる」

などといった連絡が入りました。

これを受けて、同日中に阿武町町長が記者会見を開き、誤送金事件の経緯説明と謝罪を行い、全額返還の見通しを示しました。

まず、この日の会見では、事件の発生の説明に加えて振込ミスから1週間経過した現在も返還手続きが行われていないことを明かしました。

また、支店があるのが町外の遠方で、男性が日中に仕事があるためなかなか手続きが出来ないとした中で、週明けの4月18日以降、町職員も住民に同行して手続きを行い、町に返還される見込みだと明かしました。

誤送金先の男性が返金拒否

阿武町給付金誤送金謝罪会見引用:TBS NEWS DIG

給付金の返金の見通しが経ったと思われましたが、事態は急変します。

2022年4月22日、阿武町町長と副町長は誤送金先の男性から返金を拒まれていると発表しました。

4月21日、送金額を取り戻す手続きを依頼しようと町職員が住民に面会に行くと、男性は

「すでに入金されたお金は動かしている。もう元には戻せない。罪は償います」

と話し、返金を拒否したと言います。

町は県警に相談し、被害届の提出や刑事告訴を検討しているとしました。

山口県阿武町が男性に全額返還を求めて提訴

2022年5月12日、阿武町は給付金の全額返還を求めて山口地裁萩支部に提訴したことを発表しました。

阿武町会見,2022年5月12日引用:jiji.com

この日阿武町は、給付金の全額返還を求めて提訴する議案を町議会に提出。本会議で全会一致で可決され、男性を相手取り山口地裁萩支部に提訴しました。

また、

  • 男性の口座からカード決済の引き落としなど出金が繰り返されて、誤入金されたほぼ全額が消えていること
  • 所在不明で連絡がつかなくなったこと

という新事実も明かしました。

阿武町町は「不当利得の返還」を求める訴訟を起こし、弁護士費用などを含め5100万円余りの支払いを請求する予定としました。

代理人弁護士より「スマホで全額使い込み」が明かされる

2022年5月16日、男性の代理人弁護士が会見を開きました。

阿武町誤送金代理人弁護士画像引用:山口新聞

5月13日に男性に面会して代理人を依頼されたとされる弁護士によると、事件が発生した4月時点で男性は県内の警察署に任意出頭し、事情を説明。県警の要請に応じてスマートフォンを任意提出して、5月にも聴取に応じていたといいます。

男性は口座に振り込まれた4630万円について、

「スマホを使って全額使い切った」

などと弁護士に説明しているそう。

弁護士は、男性が現在お金を所持しておらず、他の財産的価値のあるものも手元に残っていないことから現実的に返還は難しい状況と明かしました。

また、男性は今後も聴取に応じる考えであるとされており、弁護士は男性と現在も連絡を取れていると説明し「連絡が取れず所在不明になっていると報道されているが、正確な情報ではない」と説明しました。

「海外のカジノサイト」への使い込み発覚&仮差し押さえ手続きへ

2022年5月17日、代理人弁護士が男性と面会。誤送金された給付金について男性が

「海外の複数のカジノサイトで使った」

「お金を使ってしまったことは大変申し訳なく思っています」

「少しずつでも返していきたいと思います」

などと話していたことを明らかにしました。

また、同日に阿武町町長は報道陣の取材に対し

  • 男性の口座から別の銀行の2口座に、誤送金した一部が移されていたことを調査で確認
  • 2口座について仮差し押さえの手続きをしている

と回答しました。

山口県警は田口翔容疑者を逮捕

2022年5月18日、山口県警は自分の銀行口座に誤った入金があったことを知りながら別口座に振り替えたとして、田口翔容疑者を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕したと発表しました。

田口翔の顔画像,山口県阿武町給付金引用:TBS NEWS DIG

県警によると、田口翔容疑者は2022年4月12日、自分名義の口座に阿武町が入金した4630万円が誤りによるものだと知りながら、スマートフォンを操作して、オンライン決済で決済代行業者の口座に400万円を振り替えた疑いがあるとのこと。

同日中の代理人弁護士の発表によると、口座の出金記録では誤送金があった当日から11日間で計34回の出金があったとされています。

山口県阿武町の給付金4630万円が誤振込された男性の口座の流れ

これまでの調査で明らかになっている、給付金誤振込があった当日からの口座の流れをまとめてみました。

田口翔容疑者の口座の流れ

4月8日:残高665円(誤送金前)

4月8日:阿武町の臨時特別給付金、本来の給付金の金額10万円が振り込まれる。残高10万665円

4月8日:給付金誤送金で残高が4,630万円が振り込まれる。4,640万665円

4月8日:デビット決済で67万8,967円の出金

4月10日:デビット決済で約68万円ほどを2回出金

4月10日:空ネット賭博会社への振り込み開始

・(連日100万円を越す出金が続く)

5月18日:残高6万8743円

誤送金があった当日から11日間で計34回の出金があり、最高で一度に400万円が引き出されていた模様です。

5月10~18日には連日、100万円を超す出金が続いており、いずれも海外のカジノサイトへの送金をしていたと見られています。

【なぜ?】山口県阿武町の給付金4630万円の誤振込が起こった原因は?

未だに返金の目処は立っておらず、連日ニュースでも報じられている山口県の給付金誤振込騒動。

全国でも類を見ない金額での誤振込が起きたわけですが、振込のミスが起こった原因は何だったのでしょうか?

原因①担当町職員の認識不足

まず今回の誤振込の原因としてあげられるのは、単純な書類上のミスです。

事務手続き書類作成画像

阿武町の給付金の振込で実際に行われた手続きの流れは、

  • 4月6日:町職員が1世帯あたり10万円×463世帯の正規の手続きを終えた後、男性の名前と4,630万円の金額が記載された振込依頼書1通を町役場で印刷・作成し、金融機関に提出
  • 4月8日:該当銀行が依頼通り手続きをして4,630万円を男性に振り込んだ

といったものでした。

なぜ町職員が正規の手続きの後に、男性1名分の振込依頼書を作ってしまったのか。

ここが問題点ですね。

男性の世帯は、全463世帯の名簿の一番上に記載されており、振込依頼書は町役場のシステム上、名簿の一番上の世帯しか記載されない仕組みになっていました。

担当した町職員はこの仕組みを認識していなかったとみられており、振込依頼書が手続きに必要な書類だと勘違いして作成・提出したと説明しているようです。

原因②ミスを事前に防げない新人ワンオペ体制

送金ミスが起こった原因は、担当職員が振込依頼書の仕組みを理解しておらず、重複して書類を作成してしまったことでした。

担当職員であるならば、振込依頼書の作成は基本中の基本のはずですので、本来はこのようなミスも起こらないはずです。

ただ、一部ではこの担当職員が新入社員だったという情報も流れています。

4月入庁の新人だったのであれば、送金ミスをした日は入庁から1週間も立っていない頃。書類の認識ができていないのもしょうがないレベルかもしれません。

そうなると、本当の原因はミスをする可能性のある新入社員1人に大きな金額の手続きを任せてしまったことにあると言えるでしょう。

入庁して1週間の新入社員に丸投げしてワンオペで処理を任せてしまった職員の配置・管理体勢は大きな問題ですね。

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